なでしこ


なでしこジャパンが頑張っています。
七月のワールドカップでは、これまで一勝も出来なかったアメリカに快勝して金メダルを獲得。九月のオリンピック・アジア予選にも快勝し、ロンドンでの本大会に向けての明るい話題を提供してくれています。
決して恵まれた練習環境とはいえない中での頑張り。
そして、全力疾走とフェアプレイの姿勢がこの時代を明るくしてくれました。
なでしこジャパンの愛称は日本サッカー協会(JFA )が公募のうえ、「大和なでしこ」から名づけられたとの事です。
まずは、大和なでしこたちの活躍にエールを贈らせていただきたいと思います。

ナデシコはナデシコ目・ナデシコ科・ナデシコ属の多年生植物。北半球に約三百種のナデシコ属の植物が分布します。
「萩の花 尾花 葛花 ナデシコの花 おみなえし また 藤袴 朝顔の花」
秋の七草としてもおなじみの様に、古来多くの人に愛された植物です。
万葉集では大伴家持の歌に 「わが屋戸に  まきし撫子  いつしかも  花に咲きなむ  なそへつつ見む」  とあります。
大伴家持さんが、自宅の庭にナデシコの種を撒き、花の咲く日を楽しみにしていた様子が目に浮かびます。
また、枕草子には「草の花は、なでしこ。唐のはさらなり 大和のもいとめでたし。」とあります。
清少納言さんは、草の花の中ではナデシコの花が一番のお気に入り。そして、みやこで話題の、唐の国から伝えられた珍しい品種のナデシコと、昔からの大和のナデシコとを比べて楽しんでいるようすが少し自慢げに見受けられます。
清少納言さんが「唐のなでしこ」と呼んでいたのが中国よりもたらされた石竹(セキチク)。
この名前に比べ、大和撫子(ヤマトナデシコ)と呼ばれるようになったのが、古来からのカワラナデシコです。
カワラナデシコの季語は秋ですが、夏から秋まで長く咲くため、古くは常夏(トコナツ)とも呼ばれていました。
このほか、日本にはヒメハマナデシコやハマナデシコなど多くの自生種があります。
江戸時代には、大和ナデシコ系と唐ナデシコ系の交配・品種改良が進み、ナデシコの園芸品種は数百種以上とされていました。
カーネーションもフランス原産のナデシコより十五世紀に改良された変種です。
ナデシコは生薬では全草を瞿麦(クバク)、種子を瞿麦子(クバクシ)と呼ばれます。
瞿麦は利尿や消炎の目的で?蓄、木通、滑石などと配合して用いられます。また、瞿麦子は、民間薬として「むくみ」にもちいられます。しかし、妊婦への使用は古来、注意が必要とされています。
最近では、中国ではナデシコの根の抗がん作用が数多く発表されています。

ところで「美女なでしこ」と園芸店で呼ばれる植物をご存知でしょうか?
正名を「アメリカナデシコ」。
ちょっと悔しいですね・・・・。
頑張れ!なでしこジャパン!そして元気な「大和なでしこ」たち!






(2011年11月号ピーネット掲載)

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